REPORT 外部評価

株式会社日本格付研究所(JCR)による長期発行体格付
「A」(シングルAフラット)見通し「安定的」を維持(2016.5.13)

学校法人桜美林学園は、2009年3月以来、株式会社日本格付研究所(JCR)による格付を取得しています。このたびレビューを行い下記の通り格付が維持されました。

発行体:学校法人桜美林学園


【据置】
対象 : 長期発行体格付
格付 : A
見通し : 安定的

【格付事由】 1. 東京都町田市にメインキャンパスを置く桜美林大学を中核とする学校法人。幼稚園、中学、高校を含む全設置校の在籍者数は約1 万人。大学は16年にグローバル・コミュニケーション(GC)学群を新設し、リベラルアーツ(LA)、ビジネスマネジメント、健康福祉、芸術文化の5学群体制となった。学群制やリベラルアーツ教育を始めとする特色ある教育体制は高等教育界から高い評価を得ている。キリスト教主義の教育による国際的人物の養成を建学の精神に掲げ、語学教育や国際交流にも積極的である。 2. 本学の16年度入試はおおむね順調に推移し、各設置校で入学者を安定確保している。一方、目下、新宿区および町田市での新キャンパス開発や小中一貫教育を行う義務教育学校の新設など複数の大型案件が進められており、財務基盤への負荷が高まっていく可能性がある。これに対して本学は、定員増を伴う改組などを通じ収入を増やすとともに適切な教員配置を行うことで、中長期的に財源を確保していく方針である。18歳人口の減少が見込まれる中での定員増には留意を要するが、当面のキャッシュフロー・サイクルと財務安定性は保たれるとみている。以上より格付を据え置きとし、見通しを安定的とした。 3. 大学の16年度入試の総志願者数は増加した。ただ、LA学群の志願者数は減少傾向が続いているほか、GC学群では募集広報の遅れにより志願倍率が低位にとどまる。両学群の受験生へのさらなる浸透が喫緊の課題である。中長期的には学園規模の拡大とキャンパスの分散化が予想される。15年に策定した第二次中期目標の推進を通じた環境変化への対応と教育力、研究力の強化、学習・キャリア支援など他校に先駆けて取り組んできた優れた施策の一層の充実などによって、志願度の高い受験生を安定的に確保していけるか見定めていく。 4. 手厚い教員配置を背景に人件費負担は重いが、予算統制は堅実で、余裕度は小さいながらも安定した収支尻を維持している。今後はGC学群の学年進行やその他の学群の定員増に伴う収入増が見込まれ、基本金組入前当年度収支差額は改善基調で推移する可能性が高い。財務面では、基本財産の維持更新に向けた資金の充足度は低く改善余地が大きい。また、上述した大型案件に加え、老朽化が進む大学図書館や中高校舎など既存施設への対応の必要性も増している。安定した財務運営を保つためには、中長期的な収支・財務計画に基づく優先順位を付けた施設整備が重要となろう。